子宮脱,膀胱瘤,直腸瘤の患者数

骨盤臓器脱 患者数 骨盤臓器脱

子宮脱,膀胱瘤,直腸瘤の患者数

子宮脱,膀胱瘤,直腸瘤の患者さんの数はいったいどれくらいあるでしょうか?

実は、最近の詳しい数は、分かっていません。

ただ、日本国内の過去においてのデータや、海外のデータがありますので、参考にすることができます。

骨盤臓器脱についての海外の論文から患者さん数の予測

アメリカの論文からの報告

すべての女性の中の、75%が骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱瘤等)の因子をもっている。

実際に、膣(外陰)の外まで出てくる「重症型」の人は、5%存在する。

アメリカ カリフォルニア州オークランドの非営利医療サービス団体の報告

全ての女性のうち11.1%が骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱瘤など)になっている。Olsenの報告(1997)によると女性の生涯罹患率は11.1%

参考文献:Olsen AL et al. Epidemiology of surgically managed pelvic organ prolapse and urinary incontinence. Obstet Gynecol 1997; 89: 501-6

詳細を和訳すると、

目的:
集団ベースコホートにおける外科的に管理された骨盤臓器脱および尿失禁の発生率を決定し、その臨床特性を説明すること。

方法:
我々の遡及的コホート研究には、1995年に脱出失禁の外科的治療を受けていたすべての患者、すべてカイザー・パーマネンテ・ノースウエストのメンバーで、20歳以上149,554人の女性が含まれていました。

識別された395名の女性の入院および外来のチャートをすべてレビューするために、標準化されたデータ収集フォームを使用しました。検査された変数には、術前評価、実施された手順、およびすべての先行手順の詳細を含む、年齢民族性身長体重膣パリティ喫煙歴病歴および手術歴が含まれた。

分析には、年齢別および累積発生率の計算、脱出または失禁のための繰り返し手術と比較した主要手術の数の決定が含まれています。

結果:
年齢に応じた発生率は、年齢が進むにつれて増加した。脱出または失禁のための単一手術を受ける生涯リスクは、11.1%であった。ほとんどの患者は、高齢閉経後加齢および過体重であった。ほぼ半数が現在の喫煙者で、5分の1が慢性肺疾患であった。再手術一般的であり(症例の29.2%)、逐次修復するたびに反復処置間の時間間隔が減少した。

結論:
骨盤臓器脱および尿失禁再手術の大部分と同様に、11.1%の生涯のリスクが示されるように、骨盤の床機能不全は高齢女性にとって大きな健康問題です。我々の結果は、これらの病状の病因、自然史、および長期治療結果を決定するために、さらなる疫学研究を保証するものである。

北欧の文献報告

50歳以上の女性のうち、30%は、骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱瘤など)である。

日本での患者数 予測

日本の40歳以上の女性人口の10%が骨盤臓器脱になっているとしたら、日本国内の患者さんの数は、約350万人ということになります。

骨盤臓器脱(子宮脱,膀胱瘤,直腸瘤)の各病院の手術数

現時点で、確実に言えることは、手術している人の数が増えているということです。

梅田ガーデンシティ女性クリニック様

骨盤臓器脱 患者数 グラフ1
画像引用:http://gogourogyne.net/?p=1631

合計1675人の新規患者の内訳は、骨盤臓器脱739人(44.1%)で、骨盤臓器脱の症例が非常に多いことと年々増えていることがわかります。

よこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニック様

骨盤臓器脱 手術数 グラフ2
画像引用:http://www.uro-gyn.net/

このグラフは、よこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニック グループ様で、奥井医師が個人で執刀した手術の件数を表しています。2016年手術は789件実施、2017年は800件前後を予定。

青は、骨盤臓器脱の手術件数。赤は、手術がおわったあと、入院することになった患者様の数です。(※患者さんが希望した入院もありますし、医師からすすめた場合もあるとのこと)

大阪中央病院

1年間で、500人以上の骨盤臓器脱の新規患者が受診。

亀田京橋病院:ウロギネ外来(骨盤臓器脱・女性尿もれ外来)

外来患者数:2,384名 (2015年度実績)

市立芦屋病院

骨盤臓器脱 手術数 グラフ3画像引用:http://www.ashiya-hosp.com/kakuka/sanfujinka/index.html

※ 新しい情報が入り次第、追記していきます。

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