骨盤臓器脱(子宮脱 膀胱瘤 直腸瘤) 治療 高齢者 放置するとどうなる?
骨盤臓器脱(子宮脱 膀胱瘤 直腸瘤) の治療で、80歳以上の高齢者の方は、治療をあきらめなければいけないのでしょうか?
手術する?しない?
する場合は、どんな手術を勧められる?
また、そのまま放置してしまった場合は、どうなるのでしょうか?
※2018年3月3日加筆修正
高齢者の場合は、多くの場合 手術を勧められません。
高齢者から日々多くのご相談を頂く中で、全国のみなさんから生のお声を伺っているのですが、多くの場合は手術はリスクがあると言うことで、勧められず、「骨盤底筋運動をやってくださいね」と指導されます。
この間も、90歳の方からご相談いただきましたが、やはり骨盤底筋運動を勧められて、実際にやってみたがうまくできているかどうかわからず、効果も感じず、病院で相談したところ、「手術はしなくてよいですよ!」と言われて「どうやって治したらよいのか?」と悩んでいたそうです。
高齢者の手術は、3つのリスクがあります。
高齢者の骨盤臓器脱(子宮脱 膀胱瘤 直腸瘤)手術 3つのリスク
高齢者の方が手術を受けるに当たって、おおまかに3つのリスクがあると思います。
あくまで、個人的な推察です。
体力的なもの
高齢者の方が、手術に耐えられる体力があるかどうか?
子宮脱自体は、生活に支障が出るばかりか、周りの人にもなかなか言えない深いお悩みです。
ですが、基本的に、生命には別状ないという症状でもあります。
ですので、どちらかというと積極的に手術を勧めるお医者さんは少ないように見受けられます。
(※ 中にはすごく薦められるケースもあるようです)
機能的なもの
たとえ、手術が成功したとしても、うまく機能が働かないと言うリスクがあります。代表的なものは「尿閉(にょうへい)」=「おしっこができない」、や、「尿失禁(にょうしっきん)」=「尿漏れ」です。
日常生活の中の違和感を無くすために、手術したのに、他の違和感がでてきてしまったら、リスクを冒して手術をする意味が薄れてしまいます。
出血など生命の存続に関係するもの
現代の日本の医療において、めったに無いケースだとは思いますが、出血が止まらないなど、手術中に心拍数や血圧が低下してしまうなどの可能性も0ではありません。
お医者様は、すべてのリスクと、手術によるメリット・デメリットを総合評価して、「手術した方が良い」、「手術しない方が良い」と判断をしていらっしゃると思います。
担当医の長年の経験で判断
これは、長年の経験がものをいうと思います。
私が施術している整体や鍼灸でもそうですが、お身体は、人それぞれかなりの個人差があります。
「筋肉の質」、「弾力」、「張り感」、「関節の動き」、「姿勢」、「全体の動き方」などなど。
ですので、「年齢だけ」で、「子宮脱の手術をした方がよい?」「しないほうがよい?」を判断するのは妥当ではないと思います。
高齢でも、驚くほど身体年齢が若い方もいらっしゃれば、その逆の場合もあります。
高齢者の方が勧められる骨盤臓器脱(子宮脱 膀胱瘤 直腸瘤)の手術方法
TVM手術(メッシュを使った有名な手術方法)
一番有名で、日本でも現時点(2018年1月時点)で、骨盤臓器脱(子宮脱 膀胱瘤 直腸瘤)の手術方法で一番実績の多い手術方法です。
高齢者の方の場合で、手術を勧められる場合は、この「TVM手術」を勧められるケースが多いはずです。
手術は、大きく分けて3つあります。
1,「従来法」、2,「現行法」、3,「最新方法」。
この中でメッシュ手術は、「現行法」と言われる部類に入ります。
1,「従来法」は、主に、昔行われていた方法。
2,「現行法」は、TVMというメッシュを使い、子宮を引き上げる方法。
3,「最新方法」は、LSCという腹腔鏡を使う方法。
この中で、「リスク」と「結果」を照らし合わせて、高齢者の骨盤臓器脱(子宮脱 膀胱瘤 直腸瘤)手術に選ばれるのは、
2,の「TVM手術」です。
なぜか?というと、手術時間が短く「お身体への負担」が少ないからです。
ただ、手術後に、数ヶ月の安静が必要なため、手術後ゆっくり時間をとれる方に適しているといわれています。
?骨盤臓器脱の治療や、手術について詳しくは、こちらでご覧頂けます>>>
TVM手術以外の方法
最新の手術方法であるLSC手術(腹腔鏡を使います)は、手術時間が比較的に長いため、高齢者の手術としてはあまり勧められません。
従来法である手術方法を行っている病院もあると思いますが、「術後の経過が良くなかった」などいろんな意見が飛び交っていますので、従来法の手術を行うことについてはなんともいえません。。
?骨盤臓器脱の治療や、手術について詳しくは、こちらでご覧頂けます>>>
骨盤臓器脱(子宮脱 膀胱瘤 直腸瘤)によって起こる様々な症状
「異物感」
骨盤臓器脱(子宮脱 膀胱瘤 直腸瘤)によって起こる代表的な症状です。股の間の「異物感」や「違和感」です。
「排尿障害」(尿失禁れ・頻尿・残尿・尿閉)
尿に関するトラブルです。一番多いのが尿失禁(尿漏れ)です。
その他に頻尿(尿の回数が多い)、残尿(ざんにょう)=尿が残っている状態、尿閉(にょうへい)=尿が排出できないなど。
「排便障害」
便がうまく出しにくかったり、出せない状態です。
「水腎症」・「腎不全」(合併症)
膀胱(ぼうこう)の下垂(下がってくること)が強くなると、尿管が屈曲することによって起こる合併症の一つです。
骨盤臓器脱(子宮脱 膀胱瘤 直腸瘤) 治療せずに放置すると,どうなる?
高齢者とは関係なく、少しゆるんでしまってしまった骨盤底筋を放っておいて、勝手に治るということは、なかなか無いのではないかなと思います。
かといって、放っておくと、どんどん症状が悪くなるということでもないでしょうから、急いで治療しないと!という気持ちにまでは、ならないかもしれません。
まず、だれでも試してみるのは、骨盤底筋を鍛えることだと思います。
たぶん多くの方が、おそらく一度は、試したことがあると思います。
ただ、「どうやってよいか分からない」「うまく力が入っているかどうかわからない」という方は、本当に多いと思います。
また、実際に、骨盤底筋運動してもなかなか治らないという方が圧倒的に多いです。
骨盤底筋運動をしても改善しない原因
その原因は、「骨盤の下側」が広がった状態で、骨盤底筋体操を行っても、骨盤底筋にうまく力が入らないからです。
では、どうしたらよいか?というと、骨盤ベルトを「骨盤の下側」に巻いてあげて、骨盤底筋運動をしてあげられるとよいです。
また日常生活で歩くときに骨盤ベルトを巻いているだけで、骨盤底筋が徐々に鍛えられるようになってきます。
引用元:http://www.unicharm.co.jp/charmnap/training/training/index.html
↑骨盤を「底」からみたイラストです。
このように骨盤の底(骨盤の下側)が広がると、子宮や膀胱が膣から出やすくなるのは、イメージ沸きますでしょうか?
「骨盤の下側」とは、↑の「恥骨結合」と書かれているあたりです。
骨盤ベルトを「骨盤の下側」に「正しく」「心地よく」巻いて、歩いたり、骨盤底筋運動をするのを、まだやったことがないあなた様には、ぜひ一度は、試していただきたいと思います。
その「違いの実感」に、驚かれること思います。
骨盤ベルトは、「トコちゃんベルト2」か、当院8年越し開発の「下半身美人ベルト」がおすすめです。
骨盤ベルトを装着して行えると良いオススメの体操
1,骨盤高位(こつばんこうい)の姿勢で、内臓を上げて、一般的な「骨盤底筋トレーニング」を行えるとベストです(^o^)
2,和式トイレスクワット:和式トイレに座るときのように、両足を肩幅ほどに開いて、骨盤ベルトを「骨盤の下側」に巻いてスクワットができると、骨盤の後ろ側(おしりの部分)の筋肉が鍛えられて、骨盤の形が子宮脱になりにくい形に少しずつ変わってきやすくなりますのでとてもオススメです。
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